先日あるマンションの総会がありました。ここは投資型マンションなのでいつも出席者は非常に少ないのです。今年も出席は理事長である私一人だけでした。いつもは大抵前年度の決算と次年度の予算を承認してもらうだけなので、委任状や議決権行使書を含めて全員が賛成で終わるのですが、今年は修繕積立金改定の議案があったのでそこが結構引っ掛かりました。結果的には過半数の賛成で承認はされたのですが、思った以上に反対票が多かったのです。投資型マンションは利回りを良く見せるためか、新築当初は修繕積立金を非常に安く設定しているのです。当然それだと築12~15年前後で絶対に必要になる大規模修繕の費用は賄えません。このマンションもそろそろ最初の大規模修繕が近づいてきましたし、新築当初より修繕積立金の額を計画的に増額しますよと言う話はしてあるので、みんなそれは覚悟しているものと思うのですが、やっぱり値上げとなると反対したくなるのでしょうね。確かに今はマンション価格が上がっている事もあり、高く売り抜けようと思っているオーナーにとっては、将来のための修繕費用にお金を払うのは無駄だし、今高く売るには少しでも利回りを良く見せるために、なるべく修繕積立金は安い方が良いと思うのは仕方のない所です。みんながみんなそんな考えだとまともにマンションの維持保全はできなくなってしまいますが、幸いそんな考えの人は過半数までは居ないので、何とか値上げすることができました。まだそれでも数年後にやることになる大規模修繕を賄えるだけのお金が貯まるか微妙な所です。足りない場合は借金をするか、やる時期を遅らせるか、まあまたその時になったら考えましょう。
