前々から問題になっていたサブリースですが、昨年新法ができて少しは改善されました。ほんとに一切手間を掛けずにお金だけ欲しい人にとってはサブリースはありがたい仕組みですが、うまく行くばかりではありません。私はサブリースの付いた物件を買うときは売主側でサブリースを解除した後で無いと絶対に買いません。解除するのはそう簡単でないケースが多く、6ヶ月分の違約金が必要とか、30年後でないと解除できないとか、中には永遠に解除できない契約と言うのもありました。サブリース業者は家賃の集金遅れとか一時的な空室期間など、短期的なリスクは取ってくれますが、長期的にはリスクは大家に、利益は自分に、と言う仕組みなので、絶対に解除したくないのです。世間で問題となっているのは逆のケースもあり、へんぴな地域に高いアパートを30年のサブリースだから安心ですよと言って建てさせ、空室ばかりなのに最初に受取ったマージンの中から家賃を払い続けて、払えなくなるとサブリースを解除してしまうのです。大家には多額のローンと空室ばかりのアパートだけが残ります。
私が一番問題だと思っているのは、日本の借地借家法が過度に賃借人の権利を守る法律になっていて、サブリース業者が大家に対しては賃借人と言う立場で守られ過ぎている事なのですが、そこは今まで通り変わりません。変わったのは、サブリース業者の場合は大家に対して契約前にちゃんと説明しなさいよ、という事だけです。まあ甘い大家はちゃんと聞いてもホイホイ契約してしまうのでしょうけどね。