今日は暑い中、宅建業者が受けなければならない法定研修に行ってきました。国交省の方からの不動産取引のデジタル化についての講演、ニッセイ基礎研究所の方からのウクライナ情勢関連の講演、弁護士の方からの民法等の改正に関する講演などがありました。どれもなかなか濃い内容で、暑い中行った甲斐があったと言うものです。
私が一番関心があったのは民法改正でしたが、内容的には、良い改正をしてくれて嬉しいというよりも、何でこんな問題を今まで放置してたんだという怒りに近い感情が湧きます。相続しても登記する義務はなく、何代にもわたって放置していると、もう権利者が誰だか分からなくなってしまうなど、ほんとにこれで良いと思っていたのでしょうか。前に一度書いたことがありますが、ある土地に、明治時代に10円貸した会社が抵当権を付け、もう返したかも分からず、会社も存在せず、抹消したくてもできずに売るに売れないとか、ばかげた話がいっぱいあります。登記をするかしないかが全く任意で、やっても得なことは何もなく、やらなくても困ることは何もないのです(売ろうとしない限り)。どう考えても法律に欠陥があると思えるのに、明治時代から誰も手を付けていなかったのです。まだまだ不備な点はありますが、少しはまともになったと思うので、まあ一応喜んでおきましょうか。