今一つ仲介の案件を進めています。ここの所不動産価格が上がり過ぎて、特に都心部のマンションはもう普通の人には買えない位になっています。新築物件でも売れ残りが結構出てきていますし、これから少しずつ相場は下がっていくものと思います。今まで都心部の高騰につられて高くなっていた神奈川、埼玉、千葉などの周辺地域や東京都下ではすでに下落傾向が出始めています。投資物件を買う場合はこういう時期は慌てずに様子を見ていれば良いのですが、自己使用で買う方はそういうわけにも行きません。全く同じものが後で出て来るとは限りませんし、出てきたとしても10年後かも知れないし20年後かも知れません。気に入った物件が出て、それが許せる範囲の価格であれば、今後多少は下がるだろうと思っていながらも、今買うしかないと判断せざるを得ない場合もあるのです。
今回はそのような物件なのですが、売主買主とも何とか妥協できる価格で落ち着きそうです。基本は土地の売買ですが、古家付きなので買主は大幅リフォームをして住む事も考えています。以前のブログでも書いたのですが、都内の一戸建ての場合、ほとんど建蔽率、容積率は目一杯使って建てている場合が多いので、新築にしたって広くなるわけではありません。元の基礎や屋根、外壁、柱が補修程度で使えて、家としての最低限の機能を失わない状態のまま大幅なリフォームができれば、中身はほぼ新築ですが、工事期間も費用もかなり削減できます。規模・構造が変わらない場合は改築となりますが、現行法への適合が多少緩くなる程度で基本的には新築と同じです。
そして新たな建物には新たに高い固定資産税が掛けられてしまいます。また、新築の場合は、更地になった後、建物が建つまでの間は、土地の固定資産税が跳ね上がります。リフォームではそれらの心配がないので楽に早く安くできます。但し、2025年の建築基準法改正(4号特例の縮小)の影響で、この4月からはリフォームと見做せる範囲が狭まってしまいます。例えば階段の位置を変えるなど、階段の過半を超える掛け替えは大規模な工事に該当し確認申請が必要になってしまいます。幸いこの古家は形も良く、階段の位置も悪くないのでリフォームでも何とかなりそうです。まだどうなるかは分かりませんが、うまく事が進むように私もできる限りのサポートをしようと思います。