1992年から始まった定期賃借権土地付きのマンションですが、時々中古として売り出されています。旧法借地権の場合は所有権付きに比べて毎月地代が掛かるなどのデメリットはありますが、土地部分の固定資産税が掛からないなどのメリットもあり、それほど資産価値は低くないのですが、定期賃借権の場合は注意が必要です。と言うのは、定期賃借権の場合は大体50年後に更地にして返却と言うケースが多いので、この制度が始まった頃に建てた物件ですと、もう30年近く経っていて、あと20年位で更地にすることが決まっているのです。いくら都心の便利な場所とは言え、こんな物件を新築時並みの価格やそれ以上の価格で売り出しているのは異常です。買うときは50年なんてすごく先のことだと思っていたのでしょうが、あっと言う間に20年や30年は経ってしまいます。所有権付きであれば築50年の物件でも都心部であればそこそこの値段で売買されていますが、定期賃借権の場合はそういうわけには行きません。別に20年後に価値がゼロになっても構わないと思う人もいるでしょうが、しっかり損得計算してみた方が良いと思います。20年後に更地になるマンションを3600万円で買うとすると建物代だけで毎月15万円払うのと同じ事ですから、家賃が15万円だと大赤字で終了です。20年後だとなかなか実感がわかないですが、2年後に更地になる物件だと考えると、2年定期借家の物件を借りる場合の総額と変わらない値段になるはずです。月15万円なら360万円ですね。50年は先だと思っていてもいつかは2年後の話になります。