確定申告

また確定申告の季節が来ました。今回はいろいろと変化が大きかったので節税を考える上で結構頭を悩ませています。株や投信の配当に関して言うと、これの申請方法によって所得税がかなり変わり、住民税や介護保険料などにも影響が出ます。ちょっとした注意不足、思慮不足で数万円位は簡単に損してしまいます。

どうするのが一番得かは、課税所得の額や配当の額、株売買の損益などで変わりますし、課税所得の額そのものも申請方法で変化するので、簡単には判断できないのです。以前は所得が結構大きかったので、通常は配当は申告せずに源泉徴収された状態で放置していました。ただし、株売買で大きく損が出た年は申告分離課税にして配当と損益通算していました。

昨年も株売買で少し損が出ていたので申告分離が得かと思っていたのですが、所得が減り配当が増えたために総合課税にして配当控除を受けた方が得かもしれないと思い付きました(配当控除は所得が低ければ10%もらえるのです)。もちろんそうすると株売買の損が相殺できないのでその分は勿体ない様に見えますが、この損は3年間は繰越控除できるので、また来年以降取り戻せますし、実際に計算してみると、この分を取り戻せないとしても配当控除の方がお得になっていたのです。これが得か損かは株売買の損の額、配当額、累進税率などで変わるので簡単には判断できません。その上総合課税にすると配当も総合課税の所得に含まれるようになりますから、それによって累進税率が増えてしまうこともあります。ほんとに微妙です。

さらにこの所得税の損得に加えて、住民税の損得や介護保険料の損得もあるのです。所得税で得しても住民税や介護保険料を足すと損する様では意味がありません。配当の源泉徴収では住民税分5%引かれていますが、住民税は累進課税でなく一律10%です。所得が低ければ配当控除が2.8%付き、10%ではなく実質7.2%に下がりますが、それでも5%のまま放置しておいた方が得です。所得税を総合課税にして住民税を申告不要にすると言うのはちょっと面倒ですが届けを出せば可能です。さらにこれに介護保険料の損得が加わります。介護保険料は住んでいる所によって結構違うのですが、一般に所得によって大きく額が変わります。住民税を総合課税や申告分離課税にすると所得が増えて介護保険料が上がってしまう場合があります。でも実はこの制度は今年限りで終わる様です。来年からは所得税と住民税の課税方法を変えることはできなくなり、所得税で選んだ方法で住民税も統一することになる様です。

そんなこんなでいろいろ頭を悩ませていますが、考えているだけでは分からないので実際にe-TAXに突っ込んでシミュレーションしています。e-TAXは17年位前から使っていますが、最初の頃はほんとに使い難いものでした。最近は大きく進化して使い易くなっていますので、気軽にどんどん突っ込めます。良い時代になったものです。

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